虹色えんぴつ
そんなあたしを囲って
馬鹿笑いする男の子達は
急に血の気を引くような表情をした。
「わ!逃げろっ!!」
リーダー的な存在の男の子が
大きな声で叫んだ瞬間
他の子達も慌てて色んな方向へ
逃げて行ってしまった。
どうして?
なんて考えてる時間もなくて
目の前には知らない男の子が
あたしと同じくしゃがみ込んで
ジッとあたしを見てきた。
「誰…?」
「大丈夫?もう心配ないよ」
その出来事を
今でも忘れてはいません。