紅邑
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夕方、
洗い物、掃除、洗濯、買い物を終え
クタクタになりながらも背中で眠ってしまった時呉を起こさない様にソファに寝かせ、私は静かにキッチンへ行き夕飯の支度をしながら糞兄貴を待つ事にした─‥。
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兄貴が帰って来たのは夜9時を回ってからだった。
時呉は兄貴を待つって言って駄々こねてたけど騒ぎ過ぎて眠ってしまった。
「‥‥ただいまー‥」
ガチャリ─玄関を開ける音が聞こえ
音を立てず部屋に入ってきた兄貴に
「お帰り糞兄貴」
にっこり、超満面な笑み(私的に)を浮かべ兄貴を迎え入れた。
「も、申し訳ありません‥でした‥。」
私の笑みを見て兄貴の顔は真っ青。震えながらも私の前で土下座をし始めた。
「‥‥分かってるなら宜しい。
で?な・ん・で、ご飯作るからって言ったのは誰だ?」
ニコニコ、超ニコニコ。
私が笑う時には二通りある‥らしい。
それは
時呉を見て優しく笑う時。
もう一つは
本当にキレてる時。
‥‥何かそれて普通の時は無愛想って感じじゃない??
「‥今日朝起きたら着信入ってて‥ウチの学校の奴らが警察沙汰起こして、早く来てくれって校長に泣きつかれて‥‥」
目を反らしてボソボソと喋る兄貴は本当に元総長なの?ってくらい疑っちゃうくらい縮こまってしまっていた。