罪語りて所在の月を見る
「あれ?」
遠くから白い点がこちらに向かってきた。
「ひみゃああぁぁ!」
正しくは舞い戻ってきた骨。
変な悲鳴をあげて、渉にそのまま激突しそうになったが、直角に曲がり、地面を凹ませた。
「……、どうしたんですか」
「わ、わわわ、わたるんんん!」
「渉です。さっきまであんなに生き生きしていたのに、どうしてまた」
そんなガクブル状態なのかと言う前に、溝出が渉の顔の前で口を大きく開けた。
「あ、あああ、あいつがっ、ちゃいなが!」
「チャイナ……先生がどうかしましたか」
「知らねえよっ!あのまっちょどもを追い回していたらいきなり、『生徒に何をしている!』って飛び蹴りいれてきたんだよおぉぉ!」