今の君を忘れない
「瑞希、私トイレいってくるから先行ってて。」

「うん。」



「やっほ~」

「おお!瑞希!まってたよ~!」

「いよッ!瑞希!」

「ってか瑞希おそいっ!」

「っごめーーん!」

「優愛は?」

「ん?トイレ~」


「瑞希~ここの席あいてるよお」

「あ~じゃあ礼の隣で」

「いらっしゃ~い!」



「お~~~いっ!『会いたかった』いれたのだあれ?」

「ああッ!あたしあたし!礼!」

「いってらっしゃ~い」


「あいたかった~あいたかった~」

礼が歌いに行ったから、私の隣は、中村さんになった。

「河野さん。」

「なあに?」

「私を憎んだりしないの?」

「うん。」

「なんで?」

「じゃあ逆に。なんで憎まなきゃいけないの?」

「だって。松本くんとのこと…」

「拓斗のこと信じてるもん。」

「強いね。河野さんは。だから人気ものなんだ」

「え~」

「にくまないんだ。私のコト。」

中村さんってこんな子だったんだ。

1年間同じクラスだったけど、地味でしゃべらないイメージなんだけど…

「うん。」

「私が松本くんのこと、スキっていっても?」
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