[続]隣人には気をつけろ
勇気を出してみた。
アンタに向かってそれを出すのは、もう2回目になる。
いや、本当はアンタだから今日も言えたんだろうけど…。
*
「浜辺があるなんてザキは興味なさそうだったから、アタシ調べてたのに。」
「あ~、興味ないな。」
おれの前で砂浜を一歩ずつ歩く
彼女の横顔に見とれていたなんて言ったらドン引きされるな。
風が吹いて前田の髪がキラキラとゆれている
夕焼けにあたる光でいっそうそう見える
「今日はありがと!楽しかったよ、それなりに。」
「それなりにで悪かったな…!」
「アッハハ!!でも元気はでたから、あっくんの事はもう忘れそうだよ。」
「あぁ。 忘れな!」
忘れたらまたアンタは新しい彼氏を作るんだろうけど。