[続]隣人には気をつけろ
「アタシってさぁ、こんなんばっかりなんだよね。」
そういう彼女の表情に哀しさと愛しさを感じた。
今なら言っても良いのだろうか
っていうかいつが言う時なんだ? そんな事ばかりが頭を過ぎる。
「前田、あの、さ…」
「なに?」
「あ…っとさ、」
「何なんだよっ!」
…かぁぁぁ。
「ザキ、顔赤いんだけど?」
やっぱり言えるかァァァ!!!
「ななな、やっぱ何でもな…」
すると不意に彼女がおれの眼鏡をひょいと取り上げた。
「アッハハ!!
ビックリし過ぎじゃん?」
この人はおれの緊張を和らげようとしてくれているのだろうか…