[続]隣人には気をつけろ


「はぁ…」

前田のため息が隣にまで聞こえてくる

彼氏はどうやら行ったみたいなので、慎重に家を出ることにした


アイツ、そうはいってもショックなんだろうな


「まえだ、つ…「ザキあのね。」


「お、おぅ。」

「アタシと水族館行かない??」
「は?」

おれが彼女の思考回路を理解するのにはあまりにも唐突すぎだ


先程の彼氏はもうどうでもいいのか?

次のターゲットはおれってか?
そういう事なのか?


「実はさ~別れた彼氏と行く予定だったんだよね。」


「あぁ、そういうことか。」

「チケット余ってんの、行かない?

勿体ない…し?」



泣いたぐちゃぐちゃな顔の中にほんのり赤みがこもる。



…えーっと。





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