Dear
暫く沈黙が続いたが、特にいつもと変わりない。
元々この人は必要以上には話さないからだ。
電話にしろメールにしろ、用が済めば直ぐ終わるし。
電話にした場合は、掛けて二分後には無言になる。
そんな状況に慣れているからこそ、アタシは今幸せなわけでもあるんだけれど。
「…なに、見てるの?」
ふと律輝を見ると、教室の一部分をじっと見ていた。
気になって聞いてみたが
「…別に」としか答えてくれなくて、結局は全くわからなかった。
「…そろそろ教室戻るな」
「あ…うん」
「じゃ、またな」
「うん、ばいばい」
今のアタシには、そう言い教室へ戻っていった律輝の背中を寂しく思いながら、送る事しかできなかった。
教室に戻ると、クラスの皆(主に女子軍)が目を輝かせながら一斉に
「何の話してたの?」
「吉岡君とどんな関係?」
「雪那ちゃんと吉岡って、付き合ってるの?」
「え!今何ヶ月目?」
「デートは何回行った?」
などと問い質してきたが、何の話しと言われても殆ど何も話してないし。
それ以降の質問に関しては付き合ってないから答えようがない!
「律輝とはただの友達で、付き合ってないよ」
そう言って弁解した。
「そうなんだ…」と諦めてくれる人と、中には
「隠さなくていいって〜」と言い続ける人もいた。
絡むのに疲れて逃げるようにその場を後にした。
もうこれ以上、何もありませんように…と祈りながら
元々この人は必要以上には話さないからだ。
電話にしろメールにしろ、用が済めば直ぐ終わるし。
電話にした場合は、掛けて二分後には無言になる。
そんな状況に慣れているからこそ、アタシは今幸せなわけでもあるんだけれど。
「…なに、見てるの?」
ふと律輝を見ると、教室の一部分をじっと見ていた。
気になって聞いてみたが
「…別に」としか答えてくれなくて、結局は全くわからなかった。
「…そろそろ教室戻るな」
「あ…うん」
「じゃ、またな」
「うん、ばいばい」
今のアタシには、そう言い教室へ戻っていった律輝の背中を寂しく思いながら、送る事しかできなかった。
教室に戻ると、クラスの皆(主に女子軍)が目を輝かせながら一斉に
「何の話してたの?」
「吉岡君とどんな関係?」
「雪那ちゃんと吉岡って、付き合ってるの?」
「え!今何ヶ月目?」
「デートは何回行った?」
などと問い質してきたが、何の話しと言われても殆ど何も話してないし。
それ以降の質問に関しては付き合ってないから答えようがない!
「律輝とはただの友達で、付き合ってないよ」
そう言って弁解した。
「そうなんだ…」と諦めてくれる人と、中には
「隠さなくていいって〜」と言い続ける人もいた。
絡むのに疲れて逃げるようにその場を後にした。
もうこれ以上、何もありませんように…と祈りながら