Dear

委員会

新しいクラスにも馴れ始めてきた頃、毎年恒例の委員決めが始まった。



「まず、学級委員をやってくれる人はいるか?」



先生が大きい声でみんなに問い掛けた。

でも、みんな下を向いていて話し合いにならない。
その理由は今までの二年間の中、学級委員に任命された人達は最小で五回は痛い目にあっていたからだ。

それを見てきた生徒達は、地獄の学級委員になんてなりたくはないと願う。

その為に、なんとか自分はならぬように…、と祈っているのだった。


「先生」


そんな中、堂々と声をあげた男子がいた。
声をあげたのは直ぐ近くの馬鹿…もとい、奏哉だ。


「藤本か、どうした」

「今、そこにいる観月さんがやろうかなって、言ってました」

「…え」

「じゃあ観月!頼んだぞ!」

「えっ、あ、…はい」


なんだか流れで学級委員になっちゃったけど、とくに入りたい委員会なんてなかったからそのまま学級委員をやることにした。

そして、次の試練は直ぐに訪れた。
学級委員は男女一名ずつ。
次に男子から一人決めなければならない。
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