白昼夢
―9月も終わりに近づき…


今日は9月22日。
アキトとハルが付き合い始めて1ヶ月が経つ。

学校の正門でアキトと待ち合わせをして、アキトのアパートに行き、2人でお祝いをした。


「何か1ヶ月っていう感じしないな。」
アキトがピザを加えながら言った。

「うちも。てか、未だに付き合ってるっていう実感がしないわぁ。」

「まぁ…言われてみればそうやな。こういう付き合いの方が俺は楽や。」

この発言をしたときのアキトの目は、遠くを見ていた。

その目に私は違和感を感じたが、そのときは別に気にしなかった。


ピザやケーキを食べ、恒例のテレビゲームタイム。

今までにハルはアキトの家に上がったことはあるが、そのときは決まってゲームに熱中していた。


「これでどうだぁぁぁ!!!!」

「フッ!甘いなっ!!!」

「うわー!!!やめてやぁ!!!!」

ゲームも、もちろんアキトは巧かった。
ゲームでアキトに勝ったことは一度もない。


時間を忘れてゲームに熱中し、気が付けば夜の11時半だった。


「あ~!!!終電なくなってもうた…。」

「あ…ゴメン。今、俺の車は友達に貸し出し中やから送れへんで。」

「いいよ!タクシーは高いからなぁ…。歩いて帰るわっ!!」

「は!?危ないって!!てか、俺ん家泊まっていきぃ。」

「…え!!いや…悪いから…いいよ。」

「彼女やのに何で遠慮してんね~ん!全然悪くないから。ほな、決定ってことで♪」

「え…あ…お邪魔します。」


それから2人はお酒を飲み始めた。
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