満月の日の夜【短】
病院に到着して救急車をおりると
いつのまにか空は深い青に染まっていて
星がぽつぽつとうかんでいた。
彰哉はすぐさま手術室に運ばれた。
すごく時間がゆっくり流れているような感覚に陥った。
一刻も早く、彰哉に逢いたい。
集中治療室のドアが静かに開き、
お医者さんと看護婦さんが出てきた。
じっとしていることなんてできなかった私は
お医者さんに駆け寄って
彰哉は助かるのか、と問いただした。