満月の日の夜【短】


今日は看護学校から看護生と医師の卵が研修に来るらしい。


婦長が仕切る朝礼で、今日から2週間しっかりと指導するように、と10人の学生が紹介された。



――――息を、飲んだ。


彰哉がいると思った。


瓜二つ、と言うわけではないのに。


少し目尻の下がった目とか
坊主に近い短い髪の毛とか。


そして、何よりも彼を纏う空気が。


彰哉と同じだったんだ。


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