満月の日の夜【短】
「謝らへんでええよ。」
そう言って、大丈夫か、といいながら私を立たせてくれる。
なんだかイントネーションが違うなぁ?
そんなことを考えていると男の子が突然自己紹介を始めた。
「松田彰哉[マツダショウヤ]や。年は12歳。彰哉って呼んでな!お前は?」
聞きなれない言葉づかい。
私が不思議そうに見ていたからなのか彰哉が説明してくれた。
「これな関西弁っちゅうねん。今はいろいろあって東京に来とる。」