彼の薬指
時計の針はゆっくりと
確実に時を刻み


夜はいつもと変わらず更けていったけど
わたし達の会話は、それから途切れる事無く
笑い声が何度も重なった



高木さんの声は
低くて、優しくて

まるで海の中にいるみたいに
わたしの脳内を泳ぐ


心地良いジャズのメロディに乗って。




ふと、バッグの中から携帯の呼び出し音が鳴る

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