彼の薬指
祝福のメロディに合わせて
グラスを片手に笑い合う



有限の魂と身体が
時間の許すまで




二十歳のbirthday



神様
彼女に幸せを



出来ることなら
ひとつでも多くの笑顔が
そこに在ります様に…。




空になったグラスを置き、コートを羽織る


ドアを開き、冷たい風に頬を覚ましながら
空を見上げると


小さな雪が舞う



外は
吐く息が白く流れる

12月の冬
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