先生、好きになっちゃいました。
**ふたりきり**


先生につれて行かれたのは
いつもより小さい教室。
生徒たちは皆帰っていて
この塾に居るのは
塾長、高尾先生、私だけ。


塾長は下の階でテストの採点をしているようだ。


「お前さ、将来何になりたい?」

「お嫁さん。」

「ばーか。仕事だよ。」

「冗談だよ。でもあんまり決まってないの。」

「そっか…。大学は決まってるよな?」

「そりゃ、まあ…」


大学は決まっているけれども
そこで何をしたいのかも
決まっていない。


「先生はなんで○大学なの?
将来何か就きたい仕事あるの?」


なんとなく、聞いてみたくなった。


< 27 / 177 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop