先生、好きになっちゃいました。
**ふたりきり**
先生につれて行かれたのは
いつもより小さい教室。
生徒たちは皆帰っていて
この塾に居るのは
塾長、高尾先生、私だけ。
塾長は下の階でテストの採点をしているようだ。
「お前さ、将来何になりたい?」
「お嫁さん。」
「ばーか。仕事だよ。」
「冗談だよ。でもあんまり決まってないの。」
「そっか…。大学は決まってるよな?」
「そりゃ、まあ…」
大学は決まっているけれども
そこで何をしたいのかも
決まっていない。
「先生はなんで○大学なの?
将来何か就きたい仕事あるの?」
なんとなく、聞いてみたくなった。