先生、好きになっちゃいました。


少し上を見ようとしたら
すぐそこに耳があって、
キラリと光るものが見えた。


…先生ってピアスしてたんだ。
初めて気づいた。
なんか嬉しかった。


「お前さ、今日もちゃんと
授業頑張ってたな。

そこまでやるとは思ってなかったからさ
ちょっとびっくりした。

偉いな。」


先生は優しく頭を撫でた。

…キュン……



「あれ、お前って何かつけてる?
香水とか。」

いきなり何言ってんだろ。


「え、ううん。あ、汗臭い?
ごめん、離れて。」


先生は離れてくれなかった。
手に力をいれて、振りほどけないように
していた。


< 71 / 177 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop