ケータイ戦士セーラーフォーン
瞳は鈴音の側に歩み寄り、声をかける。



「鈴音ちゃん」


鈴音
「あ、瞳ちゃん」



「どうしたの? こんな所で……」


鈴音
「うん、ちょっとね……」



「何か、悩み事があったら言ってよ?」


鈴音
「う、うん……」



「あたし達、友達でしょ?」


鈴音
「友達……」



そう言って鈴音は寂しそうな表情をする。



「うん、そう! 友達」


鈴音
「……」



「ねえ、鈴音ちゃん、
 言い難い事や伝え難い事があったらケータイで伝えたらどうかな?」


鈴音
「ケータイ?」



「うん。
 ケータイってさ、勇気をくれる魔法のアイテムなんだよ」


鈴音
「勇気をくれる魔法のアイテム?……」



「うん。
 面と向かって言い難い事や伝え難い事があった時、
 ケータイだと言えたり、メールで伝えたりする事が出来るじゃない?」


鈴音
「……」



「だからケータイは勇気をくれる魔法のアイテムだと思うんだ」






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