ケータイ戦士セーラーフォーン


「トルブよ、妖精一匹に何を手こずっておる?」



トルブが振り返る。

そこには、いつの間にか黒いローブを身に纏っている者が居た。

フードを深々と被り唯一、口元だけが露出している。


トルブ
「これは! お方様……
 サイバーダーククイーン・ティール様」



跪くトルブ。


ティール
「よもや遊んでいる訳ではあるまいな?」


トルブ
「勿論でございます。
 ただ、思わぬ邪魔が入っただけでございます」


ティール
「邪魔が入っただと?」


トルブ
「ケータイ戦士と名乗る者が現れまして……」


ティール
「何!? ケータイ戦士だと!?」


トルブ
「ティール様!? 如何なされました?」


ティール
「いや……
 何でもない……」


トルブ
「?……」


ティール
「トルブよ! 一刻も早くケータイ戦士とやらを倒し、パケット妖精を消し去り、
 そしてサイバークリスタルを我が手に!」


トルブ
「ははっ!!」



そう言うとトルブは姿を消す。


ティール
「ケータイ戦士め……
 又しても妾(わらわ)の邪魔をすると言うのか?……」



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