幼馴染みに奪われました



* 時雨 *




「…ふっ…ぅぅ~…」





静かな保健室はあたしの泣き声で響く。





「…もぉっ……分かんないよぉ……」





本当に…自分の気持ちが分かんない。






だいっきらいなはずなのに……。






あいつの……翔のことなんて……。






そうベッドに入りながら泣いていた、その時―




シャッ!




カーテンが開いた。





思わず振り向くと、





そこに立っていたのは…















「…あ、おいくん……」






< 12 / 52 >

この作品をシェア

pagetop