幼馴染みに奪われました
たぶん、そこから不機嫌だった気がする。
それでなんか……『お前1人には行かせねー。オレも行く』…って言いはじめて……。
今に至る。
「どこにいるんだろ?」
辺りを見渡すけど、身長が低いからか、全然見えない。
ああ、身長高かったら良かったのに…。
「…アイツのことだから、時計台のほうにいるかもな」
「時計台?」
「とりあえず、行ってみようぜ」
「わわわっ?」
翔はあたしの手をグイッと強引に掴み、あたしに合わせてくれるようにか、早歩きだった。
ヒールを履かないあたしには丁度追い付ける程度の速さ。
翔はこうゆうの優しい…。
たまにこうゆうのされると、胸がドキンって鳴るんだよね。なんか。