幼馴染みに奪われました




さっき、何を着ていくか悩んでいた時も、翔が…『はぁ…トロい。もういい。オレが決める』





って言って……。





しかもあたしが考えられないような組み合わせのファッションで可愛かった。






なんか悔しいけど。





早歩きで進んでるうちに、時計台は近付いて行く。






「ッフ、やっぱアイツい……」




翔は鼻で笑った後、走っていた口が止まり、顔が青ざめていった。





ん?何かあるの……?





疑問に思い、翔の視線を辿っていくと…。







見なければよかった。








あたしは頭が真っ白になっていくのを感じた。





歩く足を止めた。




これ以上行きたくない。






だって…そこには……。







葵君と……………






あたしのお姉ちゃんがいたから。





しかもただ一緒にいるわけじゃない。





あたしははっきり見た。




あの2人がキス…してるトコ。








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