Doomsday Clock
なんて考えながら街を歩いてると前から朝霧さんが歩いてくるのがわかった
朝霧さんはいつも懍としていて、冷静な人だ
「あら…菊池くん?」
「朝霧さん、こんにちわ」
「こんにちわ…菊池くんは世界があと5日で終わるのを聞いて焦ってないの?まわりの人はみんな…走って忙しそうよ?」
「朝霧さんだって、焦ってないじゃん…それに僕は世界が終わる事なんてどうでもいいんだよ。最後まで僕でいれたら、それで充分なんだ」
「フフ…やっぱり菊池くんは不思議な人ね。そうね、私も菊池くんと同じようにどうでもいいことなのよね…」
なんて言った朝霧さんは、少しだけ悲しげに瞳を伏せた…
"この世界に自分が消えることを、恐れない人なんているのだろうか…"
なんて、急に聞こえた声はとても不気味だった…