天神学園高等部の奇怪な面々21
隻眼で、怖い顔で、眉間に超深い皺を寄せて、鈴木さんを手招きする旦那。

障子を僅かに開け、その隙間から顔と片手だけを覗かせている。

「Oh,Jesus.It is what kind of thing. (チクショウ、なんてこった)」

軽く頭の箱を抱える鈴木さん。

このパターンはアレだ、戯れに旦那が新しく習得した剣技の試し斬りに鈴木さんを利用する奴だ。

最近は鈴木さんが斬られても死なない人外なのをいい事に、技の実験台に使う事がある。

お陰で持病の『ヒスイノダンナフォビア(旦那恐怖症)』は悪化するばかりだ。

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