天神学園高等部の奇怪な面々21
そこで花音は考えた。

最近頑張りすぎている二人の兄を息抜きさせる為、ピクニックに連れ出そう。

ちょうどおあつらえ向きにゴールデンウイークではないか。

連休中は天気もいいというし、絶好のお出かけ日和だ。

兄の好きなバナナマフィンや、サンドイッチを沢山作って、バスケットに詰め込んで、燦々と日の降り注ぐ公園でのんびり過ごそうではないか。

きっと優しい兄達は喜んでくれるに違いない。

お兄ちゃんはお礼にバイオリンで演奏してくれるだろうし、拓ちゃんはご褒美に頭を撫でてくれるかもしれない。

「えへへっ、嬉しいねぇ五所川原君」

少々趣旨が変わってきているような気もするが。

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