天神学園高等部の奇怪な面々21
「……」

キョトンとした顔で立ち尽くす花音。

「お兄ちゃん…?…拓ちゃん…?」

どこに行ったのだろう。

さっきまで傍にいたのに。

正確には、さっきまで傍にいたのに、勝手にはぐれてしまったのは花音の方なのだが。

「お兄ちゃん…?」

屋台の裏側に回ってみる。

「拓ちゃん…?」

公園のベンチの下を覗き込んでみる。

当然、そんな場所に兄達はいないが。

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