天神学園高等部の奇怪な面々21
それでも尚、泣き続ける花音。

その声を聞きつけて。

「君、どうした?」

巡回中の年配の警察官が歩み寄ってくる。

白髪混じり、優しそうな目尻の下がった巡査長。

どこからどう見てもいい人。

きっと交番にでも連れて行ってくれて、兄達と再会できるに違いな…。

「うぁ゛いや゛ぁあ゛らぁああぁっ!」

えっ、ちょっ…。

不安と寂しさで混乱している花音は、そんな巡査長にも五所川原ろーりんぐぶろー!

最早見境ない。

巡査長も堪らず退散。

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