今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
もっと知りたいのに
日も暮れてきたので、私と沙良ちゃんは遊園地をあとにした。
沙良ちゃんの方が乗った電車を先に降りて、沙良ちゃんとは電車の中でわかれた。
さっき電車に乗った時に、ママに"今電車に乗って帰ってるよ"とメッセージを送った。
すると、ママから"雅己が駅まで迎えに行ってくれるって"と返事がきていることに気づいた。
ちょうどバイト帰りらしく、まー兄が駅まで迎えに来てくれることになった。
夜だということもあり、最寄駅から家までは歩けなくもないけど……正直夜道を歩いて帰るのは怖い。
5分後にまー兄は迎えの車が止まるロータリーまで来てくれた。
「悪い。友達に渡す荷物が助手席に乗っちゃってるから後ろ乗ってくれる?」
「はーい」
私は言われる通り、後ろの席に乗り込んだ。
「今日、光聖と遊んでたんだって?」
「えっ?!なんでまー兄知ってるのっ?!」
乗って早々、第一声がそれだった。
「光聖とは中学の時よく連んでたからなー。情報が回ってくるんだよ」
「そ、そういうことか……」
「高校一緒なんだろ?もしかして告られた?」