今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
まー兄は超能力者なんじゃないかと疑う。
ズバッと当てられて何も発さない私に、前をまっすぐ向きながらニヤッと笑うまー兄。
「光聖じゃあ、男性恐怖症は克服できなかったかぁ」
「……告白断ったことも、分かってるの?」
「あぁ。おまえの反応見てれば分かる」
さすがまー兄……頻繁に会ってるわけじゃなかったけど、それでもちゃんと私のことを分かってくれているんだ。
お兄ちゃんがいてよかったなと改めて思った。
「でも、高校生活楽しそうにしてるみたいで安心した」
「……心配してたの?」
「そりゃ心配するだろ。バカばっかりいる高校だし。お兄ちゃんは可愛い妹が心配で心配で仕方ないんですよ」
少し照れながらそう言うまー兄。
まさかそんな風に心配してくれてたとは知らなかった。
……思わず、泣きそうになった。
泣きそうになるのをこらえるため、後ろからまー兄の両頬を指でつっついた。