今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
まー兄とは何回か喧嘩をしたことがある。
喧嘩といってもしょうもない理由の口喧嘩で、口が悪いまー兄のおかげで、言い合いには慣れている方だと思う。
だから……威圧的な態度をとられても口調が荒っぽくてもへっちゃら。
「生意気に言い返してくんのか」
「生意気?私と暁は同級生でしょ?言い返して何が悪いの?」
思い切って暁の方へと身体ごと向けた私。
こっちに獲物を見るような鋭い視線を送る暁は、どうやらご立腹のよう。
……さすがに、やばいと思った。
本能でこの場から今すぐ逃げなきゃいけないと感じた……矢先。
暁は舌打ちをしたかと思ったら、私の方へゆっくりと近づいてきた。