今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


「なぁ、お前まだあの女と続いてんの?」

「……まぁ」



どういう話の流れでそうなったのかは分からないけど、まー兄の言い方からして名前は出してなくても、あの女が"るいさん"のことだというのはすぐに分かった。



「まだ責任感じてんのかよ」

「それは関係ないです」

「でもなぁ……」

「本当に大丈夫なんで。雅己くんは気にしないでください」



意味深な会話を私は耳を大きくして聞いていた。



すると、ちょうど暁の家の前に着いた。



「これ、借りてた漫画と前貸してほしいって言ってたやつ」

「ありがとうございます。また連絡ください」

「おう、じゃあまたな」



車を降りてからも「ありがとうございました」と一言言った後に軽く頭を下げた暁。



< 115 / 385 >

この作品をシェア

pagetop