今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
顔を上げた暁と目が合ったので、一応「また学校でね」と言ったら、小さい声で「あぁ」と返してくれたのが聞こえた。
……たったそれだけのことなのに、私にも気を使ってくれたことが嬉しかった。
暁と別れて再び走り出した車。
「さっきの話って……どういうこと?」
まー兄と暁が話してた内容があまりにも気になってしまい、思わず走り出した瞬間まー兄に問いただした。
「あー…いや、うん……」
私の前で話しといて、いざ聞かれたらすごく話しずらそうなまー兄。
それでも気になるものは仕方がない。
その後もしつこく聞いていたら、私に甘いまー兄はさすがに折れて話してくれた。
………けど、その話は決して軽いとは言えない話だった。