今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
第2章
2人だけのヒミツ
遊園地に行った日から沙良ちゃんとは電話をしたり、買い物に行ったりして、なんだかんだ充実していた。
今まで過ごした夏休みの中で、今年が1番楽しい。
男性恐怖症のことを話せる友達も誰ひとりいなかったから、普通に買い物に行ったりご飯を食べに行ったり出かけることなんてできなかった。
沙良ちゃんにはすべてをさらけ出せたからか、沙良ちゃんといるときは本当に心から楽しめる。
それはきっと沙良ちゃんが、ものすごく私に気を使ってくれているからで……。
出かけていてもなるべく男の人がいないところを探し、声をかけられても沙良ちゃんがすぐに断ってくれる。
今までは人混みに行くのがおっくうでしかたなかった。
ほとんどの時間を家の中で過ごして、男性恐怖症が良くなることもなく……私はこの先もずっとこの狭い世界で生きていくんだと思ってた。
そんな私にいろんな世界を見せてくれたのが沙良ちゃん。