今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
恋する女の子の顔をちゃんと見たことないから分からないけど……そんな無知な私でも、嬉しそうに光聖くんのことを話す沙良ちゃんを見ていたら、これは恋だって分かった。
いつも言い合いをしている2人を見てお似合いだなぁと密かに感じていたから、私は素直に嬉しかった。
それと同時に羨ましくもなった。
幼なじみから恋愛関係へ発展なんて……女の子なら一度は憧れるシチュエーションだと思う。
少女漫画のような恋愛ができていいなぁ……。
私も暁のことをちゃんと諦められたら普通の恋愛がしたい。
それが、今の私の小さな願い。
大好きな沙良ちゃんの恋は、全力で応援するつもり。
今まで沙良ちゃんにはたくさん支えてもらったから、今度は私が沙良ちゃんの役に立てるように頑張りたい。
……夏休みも後半に入り、私はより一層沙良ちゃんへの愛が強まっていた頃。
私はいつものようにパパとママと3人で夜ご飯を食べ終わり、リビングのソファーで横になりゴロゴロしていた。