今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


「それは、その……」



なんで説明しようか必死に考えていると、階段からまー兄ともうひとりの友達の話し声が聞こえた。



階段を下りてくるのが分かり、焦りまくった。



まー兄が、上半身裸の暁に壁ドンされている私を見たら、怒り狂って暁をボコボコにしちゃうか、あまりのショックに気絶するかのどっちかだと思う。



とっさの判断で、暁の腕を掴み強引に脱衣所に2人で逃げ、脱衣所のドアの鍵を閉めた。



「なんで隠れんだよ」

「そんな格好の暁と私がくっついてたらびっくりされるじゃんっ」



不服そうな暁をよそに、私はドアに耳を当てて話声を必死に聴いた。



「ちょっとコンビニ行ってくるわー」



恐らくママたちに向かって言ってるんだろう。

遠くからまー兄の声が聞こえてきた。



足音がどんどんこちらに近づいてくるのが分かり、耳を当てていたドアをコンコンとノックされたので、私は思わず肩がビクッとなった。



< 134 / 385 >

この作品をシェア

pagetop