今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


「な、なに……?」

「さっきの質問」

「え?さっきの質問……って、なんだっけ?」

「なんで俺のことは触れんの?」



そういえば、そんな質問されてたのを覚えていなくもない……。



でも、暁のことが好きだからだ……なんてそんなこと言えるわけない。



それ以外の理由を言っちゃえばいいんだ。

それっぽい理由……それっぽい理由……。



上半身裸の暁がどうしても視界に入ってくるから、思考回路が正常に動かず考えても考えても出てこない。



「あぁ、分かった」



すると、突然暁が自身ありげにそう言った。



「俺のこと男として見てねぇからだろ」

「そ、そう……!そうかもしれない……!」



自分ではそれっぽいウソが思い浮かびそうにないため、これでもかってほどに暁に便乗した。



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