今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
突然のことに驚きすぎて、スローモーションの動画のようにゆっくりと暁の方を見た。
「返事は」
まさかこんな形で付き合おうと言われるとは思ってなかったから、完全に思考が追いついていない。
返事っ?!
返事……なんて、そんなの……。
1つしかないに決まってる。
「……よろしくお願いします」
私は、暁の彼女になった。
大好きな人の彼女になることができた。
今この瞬間、世界中の誰よりも私が1番幸せな自信がある。
「俺の彼女だから、じいちゃんに会わせたくて」
「ほう。そういうことか。こんな可愛い子、絶対泣かすんじゃねぇぞー?」
暁が私のことを彼女だと言ってるのを聞いているだけで、こんなに幸せなことがあっていいんだろうかって疑ってしまう。
そして、暁のおじいちゃん……もうあなたのお孫さんにはたくさん泣かされているんです、と心の中でつぶやいた。