今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
暁が本当にめんどくさそうな顔をしているから、私はしぶしぶ口を開いた……。
「……るいさんは……大丈夫なの……?」
「大丈夫って、精神的にってことか?」
「うん……」
「兄貴のことはかなり前に気持ちの整理がついてるから、俺がいなくても平気だと思う」
「……暁のことは、まだ好きなんだよね?」
私が心配していたのは、るいさんが本気で暁のことを好きだったんだとしたら、こんな別れ方をして1人になった今、大丈夫なのかな……ということ。
しかし、私は暁の怒りスイッチを押してしまったようで……。
私は思いっきり腕を掴まれ、隣の家の角を曲がったところまで連れてこられた。
塀に背中を押しつけられ、私の顔の横にひじをつく暁。
……いわゆる、これが壁ドンというもの?
目の前には眉間にシワを寄せるご立腹な暁。