今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


「るいがまだ俺のことを好きだったとして、そしたらどうすんの?」

「……え……」

「俺と付き合うのやめんのかよ」

「ちがう……そうじゃなくて……っ」

「だったら、るいのことはもう話すな。おまえがそうやって心配したって、結局誰も前には進めねぇよ」



……暁にそう言われて、ハッとした。



最初から私にるいさんのことを心配する権利なんてなかったんだ。



私はるいさんと付き合ってる暁を好きになった。



るいさんを大切にしている優しい暁を好きになった。



どうしたって、諦められなかったと思う……。



そんな私がるいさんの心配をしても、ただの余計なお世話。



「……るいのことを気にすんなって言っても、それは無理があるのも分かる。だけど、必要か?」

「……」

「俺が好きなのは心優で、心優が好きなのは俺だろ。その事実だけじゃ安心できねぇ?」



静かに……首を横に振った。



< 180 / 385 >

この作品をシェア

pagetop