今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
「挨拶してくれたら……嬉しいよ」
「いつにするかはそっちに合わせるから、親に聞いといて」
「分かった!」
話が終わったところでちょうど家の前に着き、暁に「また明日」と頭をポンポンされた。
いつものように暁の後ろ姿を見送ろうとしたとき……暁が突然振り返った。
「まだ襲ったりしねぇから安心しろ」
暁はそれだけ言うと、再び私に背中を向けて歩き出した。
私が考えていたことを、暁は完全に分かっていたんだと‥…そこで気づいた。
私は"まだ"って部分がものすごく気になってしまった。
まだってことは、いつかがある……ってことだよね。
だけど、不思議と嫌な気持ちにはならなかった。
暁が近くにいると、ドキドキして緊張する。
それと同時に……ふわふわとした温かい気持ちになる。
誰かのことを好きになると、こんなにも特別な気持ちになるんだと……改めて知った。