今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


そもそも、私はママにちゃんと話さなければいけなかったんだよね。



「本当はね、ママに相談しようと思ったの」

「……そうなの?」

「だけどね、片思いのままで終わりそうだったから、話すタイミングがなくなっちゃって……」

「……ママはね、こうして心優が誰かを好きになったことを知れただけで、すごくすごく嬉しいよ」

「……っ」

「ママは心優の1番の味方っ!だから、これからはいつでも相談しなさい」

「うん……っ」



いろんな思いが溢れ……それが涙となってこぼれ落ちた。



私が辛かったように、ママもきっとあの日から辛い思いをしてきたと思う。



最初の頃は毎日のように泣いていた私のそばに寄り添って、時にはなぐさめ、時には一緒に泣いてくれた。



周りのみんなと同じようになれない私を知って、ママも自分のことのように悩んでくれた。



ママがいてくれたから、学校に行くことができた。



ママがいてくれたから、こうして恋をすることができた。



< 191 / 385 >

この作品をシェア

pagetop