今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
暁の話を聞いたパパは、静かに笑みを浮かべながら話し始めた。
「……心優に彼氏ができたって知って、正直、いろんな感情が湧いてね」
そう言うパパの表情は、嬉しそうであり、でもどこか、寂しそうでもあった。
「娘を持つ父親ならみんなそうなのかもしれないけど、1番にあったのは、どんなやつなんだって思った」
「……」
「もうこれ以上、心優が悲しむ顔は見たくなかったから、俺が生きてるうちは、彼氏なんていなくてもいいくらいに思ってたんだ」
「……」
「……だけどね、嬉しくもあった」
「……」
「やっぱり、恋愛っていうのは人を成長させてくれると思うから、心優が一歩でも前へ進めたことは本当に嬉しかった」
「……」
「本当のことを言うとね、今もいろんな気持ちが入り混じってる」
「……」
「けど、それは父親としての思いであって、心優が大切だからこその悩みなんだ」