今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


連絡先も交換したし、いつどのタイミングで帰ろうか悩んでいると……廊下から騒がしい声と足音が聞こえてきた。



その音はだんだんと近づいてきて……最終的に、私の後ろで止まった。



「なんだよ光聖こんなとこにいたのかよ」

「マジで超探したから」

「つーか電話に出ろ、てめぇは」



たくさんの話し声に、思わず肩がビクッとなった。



体は硬直寸前で、冷や汗が今にも出てきそう。

声がする方を見ることもできず……うつむいた。



「もしかしてこの子、今朝の転校生?!」



ある1人が、私に近づいて顔を見てきた。

不覚にも目があってしまう。



近い近い近い……!



「いつの間に知り合いになってんだよー。ずりぃ」

「俺も話してぇなー」

「やべ、近くで見ると超可愛い」



友達らしき不良たちは、どんどん近づいてきて私を囲んだ。


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