今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


「でも、これってなんかプロポーズみたいね?」

「えっ?!」



突然ママから発せられた"プロポーズ"に、つい反応してしまった私。



「ママとパパが結婚するときも、こうしてお互いの家に挨拶に行ったなぁって懐かしくなったの」

「そ、そうなんだね」



変に意識してしまって体中の温度が上がる。



隣にいる暁がどういう顔をしているのか気になるけど、恥ずかしくて見ることができない。



きっと暁のことだから、迷惑そうかめんどくさそうにしてそうだな……。



「ごめんね、ママが変なこと言って……」



さすがに気まずくなり、暁にだけ聞こえるくらいの小さな声で言った。



すると、今度は暁が私にだけ聞こえるように……「いつか、な」とつぶやいた。



え?

いつか……?



「そのときがきたら、また改めて挨拶に来るのでよろしくお願いします」



私の思考回路が追いつかないうちに、暁はママとパパを真っ直ぐと見つめていた……。



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