今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
「もうすぐだけど……なんで?」
「なにか欲しいものとかないの?」
「欲しいもの……欲しいものかぁ……」
ちなみに誕生日は5日後の22日。
特にこれといって欲しいものがない私は、申し訳ないほど悩んでも、なにも浮かばなかった。
「よしっ、じゃあ、私がみゅーにプレゼントしたいものプレゼントするね!」
「……それ、すごく嬉しいっ」
友達がいなかった私にとって、こうやって家族以外に誕生日を祝ってもらうこともはじめてだから、泣きそうなくらい嬉しい。
「そういえば、暁はみゅーの誕生日知ってるの?」
「そう言われてみると……教えたことないから知らないと思う」
「ええー!もう来週でしょ?!言わないと祝ってもらえないじゃん!」
年に1回しかこない自分にとって特別な日。
大好きな暁に祝ってもらえたら……それこそ、泣いちゃうかもしれない。