今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
「それも催促してるみたいじゃないかなぁ……?」
「暁はそんなこと思わないよ。それに、大好きな彼女の誕生日は祝ってあげたいって思ってるよ!」
「……そうかなぁ」
「じゃあ、逆にみゅーは暁の誕生日祝いたくないの?」
「お祝いしたい!プレゼントもあげたい!」
前のめりになった私を見て、「なら、暁だってそう思ってるよ」と、沙良ちゃんはニンマリと笑った。
暁の誕生日は、前に沙良ちゃんから聞いた。
4月17日に18歳になった暁。
今年の誕生日は過ぎてしまったため、来年も一緒にいることができれば、そのときは絶対に隣でお祝いしたい。
……学校からの帰り道。
今日も暁と並んで歩いている。
私が手をつなぎたいと言うと、暁はそれに応えてくれる。
そのため、家に着く瞬間まで……私たちは恋人つなぎをしている。
「勝手な偏見だけど、暁って絶対に手はつながない人だと思ってた」
「……あながち、間違ってない」