今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


「そうなの……?!」



まさかの告白に、つないでる手に全神経を集中させてしまう。



「……今までは、めんどくさいから断ってた」

「じゃあ、なんで……?」

「なんでだろうな。おまえの願いは……叶えたくなる」



歩く方向をまっすぐと見る暁。



……まさか、暁が付き合ったらこんなに甘くなるとは1ミリも思ってなかった。



好き……だと、強く強く想った。



家まであと数分。



暁と離れたくない……。



この道が……永遠に続けばいいのにとさえ、思ってしまう。



しかし、気がつけばもう家の前まで来ていた。



「……じゃあな」



いつも帰り際はあっさりとしている暁。



「ま、待って……っ」



私の手から暁の手が離れようとしたとき、やっと誕生日のことを思い出した。



「来週の日曜日って……空いてる……?」

「……あぁ」

「じゃあ、どこか、行きたいなぁ……なんて」



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