今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
誕生日当日から2日前の木曜日。
私はさっそく、帰り道で暁にスイーツバイキングに行きたいことを伝えた。
そのホテルの近くには、ショッピングモールや大きい公園などもあって……とにかくデートには最適な場所だということは把握済み。
前にお化け屋敷に入ったときに、甘いものが苦手って言ってたような記憶があり、さすがに嫌かなぁと思っていたら……暁は二つ返事でOKしてくれた。
「暁、甘いの苦手なんだよね……いいの?」
「まったく食べられないわけじゃねぇし、心優はそこに1番行きたいんだろ」
「うん……、すごく行きたい」
テレビでバイキング特集などを観るたびに、いつかは行きたいなぁと夢を見ていた時期もあった。
もちろんそのホテルは人気があって、人もたくさんいる。
そこへ行くまでの電車の中も人混みで、耐えられるのか自分でもよく分かっていない。
だけど、そんなリスクも乗り越えたい。
暁となら……大丈夫。
暁という存在が大きくて、かなり助けられたし……これからはもっとちゃんとトラウマと向き合いたいと思った。