今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
「ずっと見てられるわ」
茶色の透き通るような瞳が、私を見つめる……。
右ひじをテーブルにつき、手にあごを乗せるその姿が絵になってて、余計に鼓動を速くさせた。
「み、見られてたら、食べづらいよ……」
完全に悪魔の獲物になった気分。
このままでは、暁にドキドキしまくりで2時間があっという間に過ぎてしまう。
それを阻止するために、必死に出た言葉。
「じゃあ、景色見てるわ」
暁はそう言って、あっさりと景色の方へと顔を向けた。
……やだ……。
自分から言い出したくせに、いざ暁が他へと目を向けてしまったら、それはそれで寂しくなるというめんどくさい状況になってしまった。
黙々とスイーツを食べ続ける。
……さっきより、美味しさが半減してる気がする。
「ねぇ、暁……」
「なに」
「こっち、向いてほしい……です」