今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
「あ……ヤキモチ……?」
「……」
「ヤキモチやいたの?!」
小説や漫画で勉強済み。
主人公の女の子が他の男の子と仲良くしていると、必ず主人公の彼氏は拗ねたり怒ったりしてた!
暁も私にヤキモチ妬いてくれたんだ!
人生初のヤキモチに、嬉しさからニヤニヤが止まらない。
そんな私を隣の悪魔は面白くなさそうに見ていて……。
暁はゆっくりと私の肩へ腕を回し、自分の方へと引き寄せると……。
「あんま調子乗ってると、ここでエロいキスすんぞ」
耳元で……甘く囁かれた。
思わず、固まる私。
エロいキス……ってなに?
そんなタイミングで乗る予定のバスが到着した。
「心優、行くぞ」
完全に頭の中がキスのことだらけになった私の背中を押して、暁はバスの中へと誘導してくれた。